兵器不拡散管理問題課のウラジーミル・エルマコフ課長はスプートニクからの取材に対し、「これにはロシアの憂慮を抱いている。当然、我々はこれを考慮していく」と語った。
エルマコフ課長は、米国が中距離核戦力全廃条約から離脱し、わずか数か月でその実験を行ったことに注意を喚起し、ミサイルの開発が離脱よりもはるか前から行われていたことを示す証拠と指摘している。
今年8月2日まで、ロシアと米国の間の条約ではこの型のミサイルは禁じられていたものの、米国は条約を破棄した。
1987年、当時のソ連と米国は射程距離500キロから5500キロの巡航ミサイル、弾道ミサイルの実験を禁じる中距離核戦力全廃条約に調印。ところが中距離核戦力全廃条約は2019年8月2日に正式に停止。最初に一方的に条約を破棄した米国はその理由として、あたかもロシアがこれに違反したためとしていたものの、その後、中国のミサイルプログラムが迅速な開発を遂げているからと別の理由を提示している。