トリプルアクセル(これをトゥクタミシェワはジュニアですでに習得)を入れたクワドはまさにウルトラC級の武器だ。これがあればトゥクタミシェワはフィギュアのエリートの座にとどまり、年金の受給開始を急がなくても済む。
ペアで五輪2冠のアルトゥール・ドミトリエフ氏は、今年の女子シングルはかつてないほどの強豪ぞろいで、どういう結果となるか、予想がなかなかつきにくいと語っている。
「欧州選手権、世界選手権への切符を手にすることができるのは3人だけ。アリョーナ・コストルナヤ、アレクサンドラ・トルソワ、アンナ・シェルバコワはあれだけ高度なジャンプをものにしている。今、この3人を相手に戦うのは難しい。ところがエリザベータ・トゥクタミシェワはプログラムを複雑なものにし、若手とまだ戦う気構えがあるところを示した。僕は、彼女は絶対これをやってみせると思っている。とはいってもトリノのグランプリで優勝した彼女らがミスをしなかったとしたら、この娘たちのプログラムの難易度に追いつき、それより高いスコアを出すのは実際のところ不可能だよ。」
4回転の戦い
世界ジュニア選手権2冠のエレーナ・ラジオノワなど、優秀な選手らを育てた有名なインナ・ゴンチャレンコ監督はドミトリエフ氏の意見とは違う。
スタニスラワ・アンドレーヴナ・コンスタンチノワ(19)はシーズン前半の成績は揮いませんでしたが、その代わり十分に休息をとる余裕はありました。だから神経を集中して最高の演技を見せてくれるかもしれないと期待しています。
ミーシナ監督の教え子の(欧州選手権2019で五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワを追い越して優勝)ソフィア・サモドゥロワ(17)もプログラムを難しくして、選手生活を続けていくつもりでいます。戦いは厳しいものになるでしょうね!」
ロシア人専門家らは、女子シングルのレベルがこの先も上がり続けるだろうという予測には全員が一致している。その目覚ましい例が11歳のヴェロニカ・ジリン選手。ジリンは今年、モスクワで開催のロシアの国内大会「ノーヴィゴード(新年)-2020」で女子としては初めて4回転ジャンプを跳んでいる。
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