さらにブリュン氏によると、アルコールを飲んだ後は胃の粘膜が刺激されて、アルコールの効果がさらに強く出るようになる。同氏は、向精神薬と抗ヒスタミン剤とアルコールを同時に摂取することを厳しく禁じている。
「アルコールと抗ヒスタミン薬を飲むと、体の動きを制御できず記憶を失う。私たちは、酔っ払い状態が続き、体は不用意に動く状態を『アルコール酩酊』と呼ぶ。また、『(機械により自動的に操縦する)オートパイロット』という別の言い方がある。アルコールと精神安定剤の組み合わせについても同じことが言え、コントロールできない酔っ払い状態を引き起こす。時には攻撃的で、意識の乱れが生じる。」
アルコールと抗糖尿病薬、血圧降下剤の組み合わせも危険
ブリュン氏はまた、抗糖尿病薬とアルコールの組み合わせについても言及。この組み合わせは、低血糖性昏睡を引き起こす可能性があるという。
また同氏は、血圧降下剤とアルコールを同時に摂取すべきではないと警告した。
ブリュン氏は「アルコールとこれらの薬の服用は血圧を突然低下させ、虚血性脳卒中や梗塞を引き起こす可能性がある」とその危険性を説明している。
アルコールと薬の組み合わせはやっぱりだめ?
しかし、条件付きでアルコールを飲んでもいい薬がある。その薬とは、胃への負担を減らす消化酵素剤。それでもブリュン氏によると、アルコールのこの薬の服用は間隔を空けてほうがいい。
同氏は「この薬を飲むならアルコールを飲んだ後にする。アルコールの飲用後2~3時間の間隔を空けた方がいい」と述べている。
ブリュン氏は、アルコールと薬の危険な組み合わせは数多く存在すると述べた。ゆえに同氏は正月休みの前に、このあらゆる組み合わせについて医師と(できればあなたの主治医)に相談しなければならないと忠告している。