ブレグジットの条件に関するEUとの取引を含む法案に対し議員330人が賛成を表明し、231人が反対の意思を示した。
今後、法案の審議は貴族院に移り、来週にも討議が開始される。ブレグジットの最終期限は1月31日に設定されており、今日行われた採決の結果、アナリストの予想通り、ボリス・ジョンソン首相には、この期間内にEUからの英国の離脱に関しては問題がなくなることとなった。
ブレグジットの後には移行がはじまり、その期間は2020年末まで続くこととなる。この期間に英国政府とEUはあらゆる分野での今後の協力体制を形成しなければならない。
英国のEU離脱
英国の欧州連合(EU)からの離脱交渉開始は、2016年6月23日 にキャメロン元保守党首相の発案で実施された「英国の欧州連合離脱是非を問う国民投票」の結果がその根拠となった。
この国民投票で投票者の51.9%がEUからの離脱、48.1%が残留を選んだ。しかし、この国民投票ではスコットランド(62%)と北アイルランド(55.8%)の多くの人々がEU残留を選んでいた。
「EU離脱」の投票結果を受け、残留を支持していたキャメロン元首相は辞任を表明。その後、英国議会はEUの離脱案について全会一致の承認ができず、採決が繰り返されたため、離脱期限は何度も延期された。
キャメロン元首相の後任、メイ前首相にもEU離脱の行き詰まりは打開できなかった。
メイ氏に代わって首相に就任したボリス・ジョンソン氏は、離脱協定の有無にかかわらず、英国はEUから離脱すべきだと主張している。
当初の予定では離脱期限は2019年3月29日だった。度重なる延期を経て、現時点では2020年1月31日に設定されている。