公開された社内メッセージで同社の社員らは、航空機の性能、パイロット用シュミレーションプログラム、機体刷新の資金を削減する同社の方針に関して好ましくない応答を行っている。
2019年末、ボーイング社、同社は2件の737MAXの航空機機事故により同モデルの生産を停止した。最初の墜落事故は2018年10月インドネシアで、2件目はエチオピアで起きている。この2回の事故で合計で346人が死亡した。
また、ウクライナ国際航空のキエフ行きボーイング737-800はテヘラン空港を離陸した直後に墜落した。公式的な発表によれば、176人が死亡している。
公開された社内メッセージの一つでは、専門家らが航空機制御のコンピューターシステムに問題があるとして議論している。
「この飛行機を設計したのはピエロで、そのピエロはサルたちに監視されている。」
さらにやりとりからは、ボーイング社は、シミュレーションによるパイロットの訓練課程は長く、手間がかかることから、これを回避しようとしていたことも明らかになった。
また、2018年2月(737MAX機の最初の事故が起こる8か月前)の社内のやり取りで、ある社員が別の社員に、737 MAXのシミュレーションで訓練したパイロットの操縦するボーイング機に自分の家族全員を乗せるかと尋ねると、尋ねられた社員は「乗せない」と答えていた。
ロイターは、今回公表された内部メッセージについて「積極的なコスト削減」と「米連邦航空局(FAA)に対する軽視」という同社の方針を証明するものであり、大事故の後、顧客の信頼回復のために奮闘するボーイング社の危機を深めるだけと指摘している。
同社は、社内のやり取りのコピーを米議会上下両院の関連委員会とFAA宛てに送付した。ボーイング社は声明でこのようなやりとりは「全く受け入れられない」と述べ、議会、顧客、乗客に謝罪した。
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