モスクワでは13日、内戦が続くリビアの緊張緩和に向けた協議が行われた。協議後、統一政府のファイズ・サラージ首相は休戦合意に署名したものの、ハフタル陸軍元帥は署名することなくロシアを離れた。
報道によれば、ハフタル陸軍元帥は休戦の最終的な合意に向けていくつかの条件を提示した。その中には、45日から90日以内に首都トリポリの統一政府側が完全に武装解除することが盛り込まれている。また、ハフタル陸軍元帥は国連と共同でLNA主導の監視委員会を設置し、武装解除の監視活動を行うことを要求している。
ハフタル陸軍元帥はトルコに対してリビア情勢への介入を停止するよう、トルコと関係の深いロシア側に言い渡した模様。LNAのハリド・マフジュブ総司令官によれば、トリポリの統一政府は敗戦濃厚となった時点で休戦を要求し、さらにはその条件まで提示しているとした上で、「条件を提示できるのは敗者ではなく、勝者である」と述べ、LNA側が交渉の主導権を握るべきとしている。
ハフタル陸軍元帥が休戦の合意書に署名することなくロシアを離れたと報じられてから数時間後、リビアではLNAと統一政府の間で戦闘が再開した。戦闘は首都トリポリの南部で続いている模様。