芥川賞に選ばれた古川さんは福岡県出身、1988年生まれ。受賞作の『背高泡立草』は、長崎県の島で納屋の草刈り作業をする中で明らかになる人々の記憶と歴史を描いている。西日本新聞によると、この作品の登場人物は、古川さんの母千穂さん(60)の出身地、長崎県平戸市的山(あづち)大島の方言で言葉を交わしている。古川さんは、芥川賞には4度目の候補で受賞が決まった。
直木賞の川越さんは1978年生まれ。2018年、『天地に燦たり』で第25回松本清張賞を受賞。受賞作の『熱源』では、明治維新後のサハリンに生きるアイヌ、ポーランド人、日本人が力強く生き抜く姿を描いている。直木賞は、初めての候補での受賞となった。
芥川賞は新聞、雑誌に掲載された純文学短編作品から、直木賞は新聞、雑誌、単行本として発表された作品から選ばれる。贈呈式は都内で2月下旬に行われ、受賞者には時計と賞金100万円が贈られる。
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