英国では1816年から約100年に渡って、国内流通用に金本位制を採用したソブリン金貨が発行されてきた。ソブリン金貨は新国王が即位するたびに、その像を鋳造して作られてきたが、1936年、エドワード8世の即位の際は、22金のソブリン金貨が少ロットで製造されたものの、流通はされなかった。なぜなら即位したその同年にエドワード8世は二度の離婚歴があるウォリス・シンプソンとの結婚を理由に退位し、これに代わって王弟のジョージ6世が即位したためだ。エドワード8世の像入りコインは大量鋳造の前段階に作られるサンプルコインしか誕生しなかった。
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— The Daily Record (@Daily_Record) January 17, 2020
エドワード8世のソブリン金貨は、右頭像でデザインされた2代前のエドワード7世の金貨の伝統を破った点でもユニーク。エドワード8世は、父王ジョージ5世の金貨と同じく左頭像でデザインされるべきだと主張したためだ。
エドワード8世のソブリン金貨は、以前は米国の収集家が所有していた。個人コレクションされている同国王の金貨はわずか2枚。残りの4枚は博物館や王立造幣局を含む他の施設で保管されている。
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