英国は47年間に及ぶEU加盟の歴史にいよいよ終止符を打った。発足以来、統合と拡大を続けてきたEUから加盟国が離脱したのは初めて。
加盟期間を通して英国がEUと完全に統合されることはなかった。英国は独自の通貨を維持し、シェンゲン協定にも加盟しなかった。
離脱から年末まで特別な変化はない。12月までは移行期間となる予定で、その期間に当事者間で今後の関係について交渉が行われることとなる。
ジョセップ・ボレルEU上級代表はEU離脱を受けてコメントを発表した。その中で、「同盟を離脱するという英国の決断は遺憾」としつつも、EUにとって英国は「キーパートナー」であることに変わりはないとして、貿易、対外政策、安全保障の点で連携の継続を希望した。
Brexit: 英国のEU離脱
英国の欧州連合(EU)からの離脱交渉開始は、2016年6月23日 にキャメロン元保守党首相の発案で実施された「英国の欧州連合離脱是非を問う国民投票」の結果がその根拠となった。
この国民投票で投票者の51.9%がEUからの離脱、48.1%が残留を選んだ。しかし、この国民投票ではスコットランド(62%)と北アイルランド(55.8%)の多くの人々がEU残留を選んでいた。
「EU離脱」の投票結果を受け、残留を支持していたキャメロン元首相は辞任を表明。その後、英国議会はEUの離脱案について全会一致の承認ができず、採決が繰り返されたため、離脱期限は何度も延期されてきた。
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