日本では年間およそ2万人の母親が死産を経験している。これまで医療現場では、「悲しむ母親はそっとしておくべき」という考え方が主流で、亡くなった赤ちゃんとは面会させないなど、ケアは各医療機関の判断に任されてきた。
これについて、日本助産学会は、死産を経験した人の声などを受けて、ケアについてのガイドラインを新たに作成した。このガイドラインでは、希望があれば亡くなった赤ちゃんとの面会やだっこ、写真撮影などを行う時間を持つことを推奨している。
死産を経験した母親のケアに詳しい静岡県立大学の太田尚子教授は「生まれる前に亡くなった命も家族にとっては大切な子どもなので、家族の思いに寄り添うケアの普及につながることを期待したい」と話している。
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