ナイキは声明で、「『ナイキエアズームアルファフライネクスト%』シリーズの使用が正当に評価され、大変喜んでいる。我われはワールドアスレティックス(世界陸連)およぶ産業界と新しい基準について話し合いを続けていく」と発表した。
5日、ナイキは最新モデル「ナイキエアズームアルファフライネクスト%」を発表した。「ランナーズ・ワールド」誌によれば、最新シューズの靴底の厚さは39.5ミリメートルとなり、また、「ガーディアン」紙は、このシューズにはカーボンプレート1枚が搭載されていると報じている。こうした構造はワールドアスレティックスの規定に則している。
「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙によれば、最新シューズの販売は2月末から開始される。
また、ナイキは、大会前までの販売暦という、ワールドアスレティックスのもう1つの規定を満たしており、その結果、東京で開催される2020年夏季五輪のマラソン競技での「アルファフライ」の使用が予定されることとなる。
1月31日、ワールドアスレティックスは、大会で使用さえるシューズについて新しい規定を設定した。今後、プロのランナーのシューズに関しては、カーボンプレート1枚以上が搭載され、靴底の暑さが40ミリあり、また、大会開始までの4ヶ月以内に販売が開始された場合、使用が禁止される。
記録達成のためのシューズ
使用規定が厳格にされた理由は、ナイキのハイテクシューズ「Nike Vaporfly(ナイキヴェイパーフライ)」の一連の使用に関係する。「ニューヨーク・タイムズ」紙は、シューズの構造上、ナイキヴェイパーフライを使用した場合、ランナーのタイムを4~5%向上させると指摘した。五輪金メダリストのエリウド・キプチョゲ選手は、2018年にナイキヴェイパーフライのカスタマイズシューズを使用し、男子マラソンで世界記録を達成している。
また、キプチョゲ選手は同年、フルマラソンで2時間を切る史上初の選手となった。
キプチョゲ選手は、新しいナイキヴェイパーフライのプロトタイプを使用していた。このシューズにはカーボンプレート3枚が搭載され、靴底の高さは50ミリあった。「ナイキアルファフライ」は、ランナーのタイムを7~8%向上させることから、大会での使用が禁止される可能性があると予想されていた。