報道によれば、北朝鮮が弾道ミサイルを発射する際、テレメトリーと呼ばれる電波が発せされ、この電波により地上基地はミサイルの情報を捕捉する。テレメトリーに強い電波を照射することで、混信などを生じさせ、送受信を遮断することにより、位置が確認できなくなる。
ミサイル発射の初期段階でこうした電波妨害を生じさせることにより、制御不能となった場合の自爆システムを作動させたり、ミサイル発射そのものへの抑止が期待される。また、ミサイル発射にともなう能力向上への歯止めにもなる。
2020年度予算案として、「対空電子戦装置の研究」に38億円が計上された。最初の目的として、陸上配備型の装備の参考品の取得をめざす。この参考品は、敵の陸・海上部隊への対処を念頭に置き、より遠方の敵航空機のレーダーの無力化をめざす。
装備の配置は、陸上自衛隊が導入するネットワーク電子戦システムが有力で、開発から5年程度で配備される方針。