トルコのエルドアン大統領 シリア大統領との会談を呼び掛ける野党提案を退ける

© AFP 2023 / Tobias Schwarzトルコのエルドアン大統領
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トルコのエルドアン大統領は、シリアのアサド大統領との交渉再開を提案したトルコ野党勢力の呼びかけを退けたことを明らかにした。

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これより前、トルコとシリアの触接対話を再開するよう、トルコ第一野党であるケマル・キリチダログル共和人民党党首が提案していた。

エルドアン大統領は与党である公正発展党議会派閥の前で演説し、「野党党首は私とアサド大統領の会談を提案している。私はアサド氏と以前に話したことがあるが、彼には良心がないことが分かった。なぜクルド人にパスポートを発給しないのか私は尋ねた。今ではアサド大統領はトルコ兵を攻撃している」と述べた。

エルドアン大統領は、トルコはシリア・イドリブ県に関するロシアとの交渉において満足のいく成果を得ておらず、当該地域で軍事作戦を開始する用意があると述べた。ドミートリィ・ペスコフ露大統領広報官はこれを最悪のシナリオだと語った。

先に、トルコのエルドアン大統領は、シリア軍がイドリブでの攻撃を止め、2月末までにトルコの観測所から撤退するよう、シリアのアサド大統領に圧力をかけることをロシアのプーチン大統領に要請したことを明らかにした。エルドアン大統領は、シリア軍が2月末までに撤退しなかった場合、軍事行動に踏み切ることを示唆した。

セルゲイ・ラブロフ露外相は、シリア・イドリブ県をめぐる問題解決にむけてトルコは主要な約束を履行することができなかったと語った。特に、政府と対話の用意がある武装勢力とテロ組織を切り離すことができなかった、とした。一方トルコのオクタイ副大統領は、トルコはイドリブ県に関する自国の約束は果たしたと語った。


2017年5月、ロシア、イラン、トルコの3か国は、カザフスタンの首都アスタナで、シリア国内の4ヵ所に緊張緩和地帯を設置することで合意した。うち3ヵ所の地帯は、2018年にシリアの管理下に置かれた。イドリブ県及び隣接するラタキア、ハマ、アレッポ 3 県の一部にある4カ所目の地域は、今もシリア政府の管理下になく、その大部分は、ロシアで活動が禁止されているテロ組織「ジハード・アン=ヌスラ」に掌握されている。

ロシア南部ソチで2018年9月、ロシアとトルコは、10以上の様々な組織が存在するイドリブ県に非武装地帯を設置することで合意した。

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