山下会長は、五輪・パラリンピックの開催には、安心・安全で選手が競技に集中できることが必要だとし、その1点に向け成すべきことに集中していくと強調した。80年のモスクワ五輪ボイコットにより山下会長自身が出場の夢を断たれた辛い経験から、日本のみならず世界中のアスリートが本大会に向け人生をかけて準備していると、選手たちの気持ちに思いを寄せた。2020年に安心・安全な大会が開催できるよう最善をつくすと、開催に意欲を示した。
同時に、大会開催のための安全性に関しては、その指標となるのは専門家らの「意見」だと強調、WHO(世界保健機構)や専門組織が検証を行なっており、JOCなどには判断できるデータや根拠はないと語った。
こうした中、共同通信社が新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、東京五輪を予定通り開催できるかどうかについて世論調査を実施。その結果、「できない」との回答は69.9%にのぼり、「できる」は24.5%にとどまった。
パンデミックの発表
ジュネーブでのブリーフィングの際に世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は、世界的な新型コロナウイルスの拡大がパンデミックの性格をおびてきたと指摘した。
「パンデミック」とは伝染病の拡大が特別に深刻な際に使用される表現。国内をはじめ近隣諸国、時には世界中の多くの国々に伝染病が拡大する状況を意味する。
© Sputnik / Savitskaya Kristina経緯:新型肺炎はどのように流行するのか
経緯:新型肺炎はどのように流行するのか
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