TDRを運営するオリエンタルランドに対し、キャストらが加盟する労働組合「なのはなユニオン」は19日、臨時休園中の休業補償引き上げを求める要請書を提出した。
組合員によると、休園の決定後、会社から賃金に関する説明はなく、メールで体温測定などの健康管理を求められただけ。同社の社内規定では、着替え手当や早朝深夜の手当などを除いた基本時給の6割が休業補償として支給されるという。
キャストの女性は「時給1100円で月110時間働くと月収12万円程度。その6割にあたる補償額から社会保険料や税金を引くと手取りは月5万円に満たない。暮らせないからと退職を考えている同僚もいる」と訴える。
労働基準法では、平均賃金の6割以上の休業手当を支払うことが定められている。平均賃金は直近3カ月の賃金総額を、その期間の総日数で割ったもの。賃金総額には通勤手当や深夜手当なども含まれる。組合側は「手当を除く基本時給のみを対象としていて、法律違反」と主張する。
ディズニーランドとディズニーシーで勤務する非正規雇用などのキャストは約2万人。リハーサルなどで出勤する一部の人以外は自宅待機が続いている。
世界保健機関(WHO)は11日、新型コロナウイルスについて、世界的な流行を意味するパンデミックにあたると表明した。世界では23万4000人以上が感染、9800人以上が死亡している。