原宿駅は1906年に開業。関東大震災の翌年の1924年に木造駅舎が建てられた。この木造駅舎は、第二次世界大戦中の空襲での焼失を免れ、戦後復興、高度経済成長、バブル時期を生き抜いてきた。また、原宿は日本の流行最前線のエリアであるにもかかわらず、原宿駅の駅舎は建設当時には目新しかったヨーロッパの建築様式を取り入れた木造建築だった。
原宿駅
— mitame (@mitame_language) March 20, 2020
さよなら木造校舎。
96年間おつかれさま! pic.twitter.com/0HkvhDTsYk
新駅舎は、木造駅舎のすぐ隣。床面積は旧駅舎の4倍と広くなっただけではなく、出入口も従来の竹下通りや表参道の他に、新たに明治神宮側にも設けられた。また、新駅舎はエレベーターの数を増やし、多機能トイレ、ベビー休憩室なども新たに設置した。新駅舎をさっそく利用した人たちからは「(ガラス張りのため)景色が見えて明るくなった」「(以前より広くて)使いやすくなった」との声が聞かれた。
東京オリンピック・パラリンピックに向けて建設が進められていたJR山手線・原宿駅の新しい駅舎が完成し、21日から利用が始まりました。一方、都内で最も古い木造駅舎として親しまれた建物は役割を終え、96年の歴史に幕を下ろしました。https://t.co/gsQBtP8bKR#nhk_video pic.twitter.com/Ct7DBS9Rgs
— NHKニュース (@nhk_news) March 21, 2020
2016年、JR東日本は老朽化、耐火性能に問題があることから原宿駅の木造駅舎の建て替え計画を発表。原宿駅は21日1時、旧駅舎の営業を終え、同日4時に新駅舎での営業を開始した。今後、木造駅舎は解体され耐火基準を満たした材料で再現した建物が近くに建てられる予定。