「日本人は素晴らしい学び手です。日本人はとても目的意識に溢れており、1秒たりとも他のことに気を取られることがないので、何かを習得するのにかかる時間がロシア人よりも短いのです。ですから、日本では短期間で多くのことができますし、多くの人々を開かせることができます。
しかし日本に来て、彼らには教えなければならないことがあるとも感じました。受講者の多くが抱える問題は日本文化に関連しているとともに、日本に心理主義的演劇の学校、ほかでもない学校がないことに起因していると思います。そのため、日本では、注意や、相手の感覚、自由、感情、正しい感情の出し方といった職業的なコミュニケーション能力に多くの時間を割きます。日本の俳優はより閉鎖的で、役を生きることよりも、真似ることや見せることが多い。彼らも役を生きているのですが、舞台に上がると、途端に用意された結果を、できあいの仮面を見せるのです。