レビューで海洋生物の個体数はオーストラリア沿岸のザトウクジラから、米国沿岸のゾウアザラシ、日本のアオウミガメまでさまざまに回復していることが明らかになった。これらの生息している藻場、マングローブ林などでは破壊はほぼ進行が止まっている。
レビューの執筆者のひとり、英ヨーク大学のカルム・ロバートス教授は水産資源の乱獲と気候変動は大きな害をもたらしているものの環境の回復には一縷の望みがあると語る。教授は、1990年代の段階ではまだ声高に叫ばれていなかった海洋環境の保護は、今日では国際レベルで討議されるようになった現状を指摘している。