昆虫学者で、デオキシリボ核酸(DNA)研究の専門家であるコンスタンチン・キタエフ氏によれば、春から夏に姿を現す蚊などは、パンデミックをいっそう拡大させることはなく、なぜならこうした虫は新型コロナウイルスの感染の媒介者とはならないからだという。
キタエフ氏は、「中国ではすでに、蚊さらにハエが新型コロナウイルスを媒介しないことを証明した研究が行われている。このことを心配する必要はない」と指摘した。
昆虫学者のユリヤ・ロフツォバ氏は、一般的に蚊のような昆虫はウイルス感染の媒介者となるが、しかし、今日、科学学会では蚊などが新型コロナウイルスを広めるという情報は存在しないと語った。
ロフツォバ氏は記者団に対し、「マラリヤや黄熱病、デング熱など、蚊は多くの種類の病気を伝染させる。しかし、蚊が新型コロナウイルスを媒介するというデータは存在しない。同様なことがハエにも言うことができる。理論的には、病人が腕にくしゃみをし、その腕にハエがとまり、その後に他の人にとまることで感染が広がるということは考えられる。しかし、そうした可能性は非常に小さい」と解説した。
新型コロナウイルス
中国当局は12月末、 武漢市で原因不明の肺炎が発生したと発表した。 最初の患者たちは海鮮市場に出入りしていた。
専門家らは、 暫定的に新型コロナウイルスが疾患の原因と判断した。
中国に続き、イタリア、米国、スペインで、特に多く感染が広がっている。
世界保健機関(WHO)は3月11日、新型コロナウイルスの拡大はパンデミックとなったことを明らかにした。
© Sputnik / Savitskaya Kristina経緯:新型肺炎はどのように流行するのか
経緯:新型肺炎はどのように流行するのか
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