コロナウイルスは人体に侵入するため細胞を攻撃する特殊タンパク質を用いる。研究チームはそれを阻止する手段を作り出そうと決めた。
研究者はラマの体内で生成させる抗体2種類を組合せ、コロナウイルスに対抗するワクチンを得ることができた。
試験を行う中で判明したのは、これら抗体は予防接種として人体に投与する必要があるということ。感染の1カ月前に接種すれば効果が現れるという。またすでに感染した患者には合併症を防ぐ薬として使用可能ということが分かった。
この研究は2016年に開始された。目的は新型コロナウイルスSARS-CoV-2に近いSARS-CoV-1およびMERS-CoVの治療薬を見つけることにあった。
研究チームは、ラマの抗体は高齢者や慢性疾患を持つ人など、コロナウイルスに対して最も脆弱な集団を保護するために使用できると考えている。
ロシアやその他複数諸国はすでに、コロナウイルス抗体をもつ完治者の血漿を用いた治療法を試し始めた。
一方でWHO(世界保健機関)は、コロナウイルス抗体は現時点で人口のわずか3%にしかできていないと発表した。
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