エンバレク氏は武漢の市場について「この市場は確かに(新型コロナウイルスの)感染源として、あるいはその感染拡大において何らかの役割を果たした」と述べ、「しかしこの市場が感染源だったかどうか、確実にはわからない」と説明した。
エンバレク氏は、武漢で確認された最初の症例は重篤な症状だったが、その後、新型コロナは症状が軽い可能性があるとの情報が得られたことに言及し、「これは市場と関連を持たない複数の人々が何らかのかたちで感染した可能性があることを意味しているかもしれない」と述べ、「われわれは流行の始まりに何があったのかを知らない」と指摘し、武漢で新型コロナが流行する前に感染した患者たちは「この市場とのコンタクトはなかった」と述べた。
また同氏は、新型コロナウイルスの起源はコウモリなのかという質問に対し、これまでに知られていたすべての種類のコロナウイルスがコウモリから見つかったことに言及し、「したがって今回のウイルスもコウモリの個体群に由来しているという世界的なコンセンサスが得られている」と述べ、一方でこれまでに知られていたコロナウイルスは今回の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に類似しているものの、これだけでは「正確な起源を特定」するには不十分だとし、「これらのウイルスはすべて互いに関連を持っているが、それらの間には距離がある」と強調した。
エンバレク氏はまた、新型コロナは武漢市にある生物研究所でつくられた可能性があるとの説についても触れ、「コロナウイルスを扱う実験室は通常動物を扱っていない」ことに注目し、「このような実験室はさまざまな種類の動物のサンプル(生体試料)を採取する。その後、コロナウイルスを見つけて研究する」と説明し、動物の研究は特別な実験室で行われていると指摘し、「これは全く違うタイプの実験室だ」と締めくくった。
© Sputnik / Savitskaya Kristina経緯:新型肺炎はどのように流行するのか
経緯:新型肺炎はどのように流行するのか
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