ミラー紙は、「世界でもっとも謎めいた独裁者」は暗殺の危険から自身の身を守るため影武者を利用していると主張する。これが最近の金正恩氏の失踪に関する考察の新たなきっかけとなった。
「スプートニク」は、メディアでの相反する報道について、ロシア科学アカデミー極東研究所朝鮮(コリア)研究センターのコンスタンチン・アスモロフ主任研究員にコメントを求めた。 アスモロフ氏は次のように語った。
「韓国の通信社『聯合ニュース』はほぼ100%の確信をもって金正恩氏の死亡について報道した。ただ、これに関する同通信社の情報源である脱北者のチ・ソンホという人物の話は、後にいかな証拠も見つからないことが非常によくある。北朝鮮指導者の影武者についてだが、金正恩氏が公の場に姿を現した後に拡散された影武者に関する偽情報は、まずはじめにその前の不確かな情報を正当化するためのものだ。チ・ソンホ氏のような多くの人々は金委員長の健康状態に関する情報が真実であることをほぼ確約していた。そのため、金委員長が突然『復活』した後、彼らは単に引っ込みがつかなくなってしまった。そこで影武者が役立った。普通に考えた場合、影武者が存在するならばなぜ金正恩氏は姿を隠したのだろうか?ここでは明らかに何かが食い違っている。」
金委員長は肥料工場の完成式で数週間ぶりに公の場に姿を現した。しかし、ネットユーザーらはすでに金委員長をめぐる謎には慣れたようで、いつも通り、金氏の容姿にいくつかの変化を見つけ出すことに夢中になっている。人権活動家のジェニファー・ゼン氏は、金正恩氏の2つの「バージョン」の違いに最初に注目した。