女性選手の年齢制限引き上げ
フィギュアスケートの世界ではここ1年、シニアの競技会に出場する女性選手の年齢制限引き上げを行うかどうかの議論が続いている。タラソワ氏は今回のインタビューで、制限引き上げを行う意義について言及している。
「17歳か18歳が引き上げのラインかもしれない。国際スケート連盟の今年の会議は流れてしまいましてね。みんな病気で。(年齢制限の)変更が行われるかどうか、様子見です。」
「今ロシアには、エリザベータ・トゥクタミシェワ、エフゲニア・メドベージェワ 、アリーナ・ザギトワがいます。全員17歳以上。彼女たちは選手生活を続けることができるはずなんです。コンディションもいい、女性らしいスケートができる。でも年下のアレクサンドラ・トルソワやアンナ・シェルバコワには太刀打ちできない。」
「トゥクタミシェワはよくやっていますよ。彼女は4回転ジャンプを跳べますが、競技会ではまだ披露していません。これは大きな一歩です。彼女たちはロシアに大きなアドバンテージをもたらしうるんです。私はメドベージェワ 、ザギトワ、トゥクタミシェワが出場することには賛成ですね。どのみちロシアは勝ちますよ。」
日本滞在で始まったメドベージェワ叩き
エフゲニア・メドベージェワは最近、滞在中の日本からSNSに投稿したことがきっかけで非難の的となった。この件はスプートニクがくわしく報じている。
このメドベージェワへ向けられているヒステリックなバッシングについて、タラソワ氏は次のように答えている。
「彼女が彼らに何をしたっていうんです? それとも誰かから何かされたとでもいうんですか? 今、ロシアの選手の中にリンクで滑り、コンディションを維持するチャンスを与えられている人がいてよかった、と喜ぶべきことなのに、それどころかこんな侮蔑を投げかけるなんて。これは全てのファンに当てはまるわけではありませんが、中には悪意に満ちて、公平な見方をしない人がいるんです。」
オリンピック出場のために国籍変更
もしシェルバコワやトルソワ、ザギトワ、メドベージェワがオリンピックに出場するために開幕前に国籍を変更すると決めた場合、それを理解できるかとの問いに、タラソワ氏はそれは難しい質問だと答えた。
「(ロシア)代表チームに5番手、6番手しかいない状況ならば、トップ選手が出ていくということはないでしょう。」
メドベージェワは、国籍を変更しようとしているとのSNS上のコメントに突き当たることが多い。同選手はその度にそのような非難に厳しく反論し、その意思はないと否定している。
タラソワ氏は、メドベージェワはやろうとおもえば「おそらくずっと以前にフィギュアのために国籍変更を申請することができたはずです」と述べているが、申請は今のところしていないと見ている。さらにタラソワ氏は、もしメドベージェワが国籍を変更したとしても、ロシア人であることをやめたりしないだろうと語った。