Finexpertizaによると、ロシアでは2020年第1四半期に高レベルの大気汚染が44件記録され、昨年同期と比べて57%増となった。研究では「これは記録的な数値だ。これまでの第1四半期の結果によると、過去5年間に確認された深刻な汚染件数は平均25件だった」と指摘されている。
汚染源
Finexpertizaによると、主な汚染源は冶金、鉱業、石油・紙パルプなどの企業と、住宅・公共サービス事業。最も被害を受けた地域はブリヤート共和国(21件)、ザバイカル地方(8件)、クラスノヤルスク地域(7件)。
パンデミックが汚染に与える影響
モスクワの環境団体「モスエコモニタリング」は、3月末に新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出制限措置が導入されて以降、自動車や工場から排出される大気汚染物質の減少により、空気が著しくきれいになったことを確認した。
またロシアの主な工業地域の12地域中6地域でも、今年3月下旬から5月にかけて大気の状況が改善した。
ロシア連邦天然資源管理庁の情報によると、ブラーツク、リペツク、マグニトゴルスク、メドノゴルスク、ノリリスク、チェレポベツでは、汚染レベルが数回低下した。
一方、連邦天然資源管理庁によると、多くの地域で工場がノンストップで稼働し、暖房シーズンも続いたことにより、例えば鉱工業都市ニジニ・タギルのように、大気汚染物質の排出量がさらに増加したという。
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