ロシア科学アカデミー極東研究所・朝鮮研究センターのアレクサンドル・ジェビン所長は、状況について次のようにコメントした―
「パンデミックの危機が発生したにもかかわらず、韓国や中国を含むほとんどの国が軍備の増強を続けている。北朝鮮はもちろん傍観するつもりはない。同時に北朝鮮はまもなく米国で大統領選挙が行われることをしっかりと覚えている。ホワイトハウスのトップのイメージは非効果的な新型コロナ対策によってかなり傷ついた。これはトランプ大統領が再び北朝鮮どころではなくなることを意味している。これに対し、北朝鮮は自国の問題に取り込む意向だ。」
軍事歴史家で「防空軍博物館」の館長を務めるユーリー・クヌトフ氏は、新型コロナウイルスをめぐる北朝鮮の実情に関する情報はないが、おそらく北朝鮮の核ミサイル計画の進捗に遅れは出ておらず、順調に進んでいるだろうとの見方を示し、次のように語った-
「北朝鮮は外界から非常に隔離されているため、おそらく感染が大きく拡大することはなかった。したがって、新兵器の製造を遅らせるものは何もない。北朝鮮と米国の交渉は期待されるような成果をまだもたらしていない。さらに北朝鮮は米国が北朝鮮に一方的な譲歩を要求していることをはっきりと認識している。これが、北朝鮮が地下の軍事施設で活動を再開した主な理由だ。これは衛星によって明確に示されている。核兵器運搬計画も進められている。そして核弾頭付きミサイルを搭載した北朝鮮の新たな潜水艦は、間違いなく同地域に緊張を生み出すだろう。」