デイリーNKとフィッチ・レーティングスが伝えるところによると、平壌は17年ぶりとなる国債発行に向けて準備しているという。ファイナンシャルタイムズ紙は専門家の話として、金正恩朝鮮労働党委員長は国内の富裕エリート層に国債を購入するよう要請しており、また外貨を誘致し国家予算の6割を賄う予定だと報じている。
米の分析センター、Foreign Policy Research Institute(外交政策研究所、FPRI)のベンジャミン・シルバースタイン研究員によると、国債購入を国家は体制への忠誠心と位置付けているという。
ウィーン大学の北朝鮮専門家、ピーター・ウォード氏は「これ(債権発行)は北朝鮮が制裁とコロナウイルスにより深刻な財政問題に直面していることの最初の兆し」と説明し、そのうえで「債券購入者に対する借入金の返済保証はない」と加えた。
フィッチ・レーティングの評価では、2020年の北朝鮮経済は6%後退するという。国内の経済不況は2018年⁻2019年から始まっており、制裁と度重なる干ばつという二重の打撃で、状況は一層深刻化している。
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