これより前、フロイドさんの遺族の依頼で行われた独自の法医学鑑定でも同じ見解が示された。
司法解剖の公式報告によると、死因は「警察による制圧や可動制限、首への圧迫の複合的作用による心肺停止」と判断された。
また同報告では、心臓疾患や死亡直前の薬物使用が確認されたことも指摘されている。
ジョージ・フロイドさんは、警察官に拘束された際に地面にうつ伏せにさせられ、手錠をかけられたうえで警官の1人に膝で首を押さえつけられた。その間、フロイドさんは息ができないと訴えたが押さえつけは数分間続いた。
全米で抗議デモ ミネアポリスの黒人男性死亡事件
米ミネソタ州ミネアポリスで5月25日、アフリカ系米国人のジョージ・フロイドさんが偽造紙幣を使用した疑いで拘束された。手錠をかけられたフロイドさんが、白人警察官らによって道路に押さえつけられる様子をとらえた動画がインターネットに投稿されて以来、ミネソタ州をはじめとする米国のいくつかの州で先週、大規模な抗議活動と暴動が始まった。
現場に駆けつけた警察官の1人はフロイドさんの首を膝で押さえつけ、息ができないというフロイドさんの懇願を無視。フロイドさんは運ばれた市内の病院でまもなく死亡した。
翌26日には現場の警官4人全員が免職され、うち1人は過失致死罪で身柄を拘束された。
米連邦政府と地方当局は、早急のデモ隊鎮圧と警察支援のため州兵を派遣。米全土40以上の都市で外出禁止令が発令された。報道によると、抗議活動中に4100人が拘束された。