新型コロナウイルスへの感染から回復したペスコフ報道官はCNNテレビの取材に応じた中で、ロシアが統計を「操作」している可能性はあるかとの質問を受けた。
ロシアではそのほかの国と比べて死亡率が低いことから、政府が統計データを操作しているとの疑惑が根強い。これに対しペスコフ報道官は、「こうした評価には賛成できない」として、疑惑を否定した。ペスコフ報道官によれば、ロシアでは効果的な保健制度に加え、死亡ケースを回避するためのあらゆる対策が取られていることから死亡率の上昇を阻止しているという。
またプーチン大統領が自らの支持率を考慮することなく、厳しい感染拡大防止策を採用していることも要因の1つとした。
ペスコフ報道官によれば、プーチン大統領は「支持率を意識すれば責任ある決定を下すことが困難になる」と常に語っているという。
ロシア政府のタチヤナ・ゴリコワ副首相はデータ改ざんについての疑惑をこれまで再三否定してきた。世界保健機関(WHO)のロシア担当も同様に、ロシア政府が新型コロナウイルスの死亡率を引き下げてはいないとしていた。
ロシアで新型コロナウイルスの新たな感染者数は過去24時間で8595人に達し、国内の感染者数は計48万5253人となった。死者は171人増えて計6142人となった。ロシアのPCR検査実施回数は1300万件を超えている。
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