専門家は、今後の世界経済について2つのシナリオを挙げている。
1つ目のシナリオは、今年第2四半期に短期的な景気後退でGDPは8.6%減少するが、その後徐々に経済成長が始まり、2021年第1四半期にはGDP成長率は3%に達するというもの。専門家によると、このような楽観的シナリオは秋に予測されている新型コロナ感染第2波がワクチンの普及により抑えられる場合に可能だという。
もう1つの悲観的なシナリオは、再び感染防止策として自粛や制限措置に戻る場合で、そうなると危機の第2波は避けられないという。この悲観的見方にも根拠がある。例えば中国・北京では最近になり新型コロナ感染症例が増えていることだ。
ただしブルームバーグによると、モーガン・スタンレーの専門家は、世界経済は第1シナリオで成長するという見方をしているようだ。今年秋までのワクチン製造については、現実としてすでにその可能性が見えてきており、また世界各国で財務省や中央銀行による大規模な経済緩和策が進められているからだ。