財団が公式サイトに発表した報告書によると、宇宙空間では米国、ロシア、中国、インドの4ヵ国が1959年から70回以上にわたって対衛星兵器の実験を行ってきたという。その多くは冷戦期の間に米国とロシア(当時はソ連)が行ったものだった。近年でも実験は続いており、2005年以降に行われた実験の回数は20回以上と報告されている。
こうした実験の結果、5000個近くのスペースデブリが散乱し、そのうち3200個近くが人工衛星の軌道上にある。専門家らによると、実験で生まれるスペースデブリの多くはおよおそ25年近く人工衛星の軌道を浮遊するという。
近年では2007年1月に中国が西昌衛星発射センターから対衛星ロケットを発射し、865キロの高度で気象衛星「風雲1号C」を破壊、これにより2000個以上のスペースデブリが散らばったという。
また2019年3月にはインドが軍事用の人工衛星を270キロの高度で破壊した。