2日(木)イラン原子力庁は、ナタンズで建設中のウラン濃縮工場で火災が発生したことを発表した。被害者はなく、放射性物質の漏出も確認されていない。5日(日)ベフルーズ・カマリワンディ同庁報道官は、ナタンズの核関連施設でイランは高性能遠心分離機の組立てを予定していたことを明かした。
中東情報機関の匿名情報筋によると、イスラエルは施設内に強力な爆破装置を設置したという。イランの軍隊組織の1つであるイスラム革命防衛隊も、何者かにより爆発物が仕掛けられたことを認めた。
一方でニューヨーク・タイムズ紙は、イスラエルによる核施設破壊への関与を確認することができなかったとしている。イスラエル公式筋は同紙に明確なコメントを出さなかったが「イランの既存核兵器による危険性」について強調した。
ニューヨーク・タイムズ紙は中東の情報機関の話をもとに、イラン核施設における火災の原因は施設内に設置された爆破装置によるものだとの推論を展開している。一方で、産業事故である可能性も否定していない。