ロシアにおける新型コロナウイルスの拡大と、それに伴う自主隔離政策、そして劇場の一時閉鎖は、岩田さんを含む全てのロシアの劇場関係者にとって思いがけないことだった。ニージニー・ノヴゴロドでも多くの感染者が出て、85周年という記念の年にもかかわらず、シーズンの後半は、集まってレッスンすることも、もちろんバレエを上演することもできなかった。
そんな中でも、それぞれが自分の仕事に邁進している。ニジェゴロド州オペラ・バレエ劇場は、自粛生活の中で、どのように劇場関係者が協力して、新作の準備をしているかを追ったメイキング動画を公表した。この動画には、自宅でオンラインレッスンの指導をする真剣な表情の岩田さんが登場する。特に3分19秒のスローモーションのジャンプは必見だ。