事務総長はまた、さらに世界中の4000万人以上の子どもが極めて重要な就学前教育の機会を奪われたと指摘。オンラインやラジオ、テレビなどによる学習の取組みは認めつつも、万人をカバーできていないと語った。新型コロナ蔓延以前でも、就学年齢の2億5千万人以上が学校で学ぶ機会を得られていなかった。途上国では必要な基礎能力を身に着けて中等教育を卒業する子どもは4分の1程度にとどまっていた。
グテーレス事務総長は、世界は「100年に1度の大惨事」に直面しており、その結果、計り知れない人間の潜在能力が使用されずに消費され、不平等がより深刻になり、これまでに達成した教育の進歩がすべて失われる恐れがあると警告した。
これに伴い、事務総長は新たな国連プログラム「セーブ・アワ・フューチャー(我々の未来を救おう)」の立ち上げを発表。この枠組みにおいて、COVID-19流行をコントロールできるようになった時点で、全ての国に学校を開くよう呼びかけている。国連は各国に、そのためのルール作りや指導の手助けをすると約束。事務総長は学校再開のプラス効果の1つとして、母親が職に復帰できることを挙げた。
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