イスラー・セブラニさんは、4日の爆発発生とほぼ同時刻、街中心部のホテルの前でウエディング撮影をしている最中だった。映像には、純白の衣装に身を包み、満面の笑みを浮かべながらポーズを取るセブラニさんが映っている。
しかしカメラが足元のブーケを写した瞬間、爆発は起こった。
カメラはその後も、爆風によって辺り一面にガラス破片が飛び散り、セブラニさんが建物の中へ避難する様子を撮影し続けていた。
米国で医師として働くセブラニさんは、結婚式の準備をするため3週間前にベイルートを訪れていた。
翌日、夫と一緒に現場を再び訪れたセブラニさんはロイター通信の取材で「この日のために準備を重ね、他の女性と同じように結婚する喜びで満ち溢れていた。」と語った。さらに、「ここで起こった爆発については言葉が見つからない。自分は一体どうやって死んでしまうのだろうと考えていた」と心境をつづった。