南オセチア自治州に派兵し、南オセチア紛争の引き金を引いたミヘイル・サアカシュヴィリ元大統領による「アバンチュール」により、ロシアとグルジアの間には過去12年間にわたって外交関係がない。
こうした中、ロシアのラブロフ外相は「相互利益を軸とした友好関係」をグルジアと築くことで一貫しているとロシア側の姿勢を強調した。コメントの中でラブロフ外相は「両国と国民の国家的利益はまさにそうした関係にあると確信している」と発言し、2012年に発足した連合政権「グルジアの夢=民主グルジア」が両国の関係正常化にむけて開始した路線をロシア側は全面的に支持していることを指摘した。ロシア側は限りなく多くの国々と関係正常化を実現することを指針としており、「ロシア側からはいかなる制約もない」とラブロフ外相は強調した。
そのうえで、グルジア側はしばしば反ロシア路線を日和見主義的な目的で利用しており、関係正常化に向けて一貫性がないと指摘している。
グルジアでは2019年6月に急進的勢力が首都トビリシで反ロシアの抗議活動を開始したことから、プーチン大統領はグルジアとの航空機乗り入れを一時的に停止する大統領令に署名した。この点についてラブロフ外相は「建設的なダイナミズムがかき消されてしまった」とコメントし、ポスト・コロナ後の近い将来に定期便の運航が再開されることに期待を示した。
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