長江上流にある重慶市では20日、大雨により三峡ダムで記録的水位に達し、市内の南濱路が冠水した。濁流にのみ込まれてしまった被災者を中国の国中の人が心配し、TV、ネット画面を食い入るように見つめているが、その際に背景に見慣れた顔がぷかぷかと流れていく姿が確認された。それはなんと、日本の熊本県が誇るマスコットのくまモン…。
重慶市内には通り沿いとレストランの前の2か所に、2体のクマもんが設置されていたが、いずれも洪水で流されていた。SNSユーザーらは早速、くまモンの追跡を開始。そのかいあって、翌21日には1体は元の場所から1.6キロ離れた地点で無事「保護」され、「家」につれ戻された。だが、あと1体はまだ行方不明のままだった。
ユーザーたちがSina Weiboに掲載した動画、写真でもう1匹は重慶市街地から200キロ以上も離れた場所を流されているところが確認された。くまモンを所有する企業は漂流クマの一日も早い「帰宅」を実現すべく、さらに多くの手がかりが欲しいと悲痛な声を上げている。
しかし…、200キロはいくら何でも遠すぎる。図らずも遠出をしてしまったくまモンを見つめるあるユーザーは、このまま三峡ダムに沿って、日本に流れ着いてしまうんじゃないかとジョークを飛ばしている。
この一件、悲劇的ではあるが、くまモンが日中関係の動向に関係なく、中国人にしっかり愛されていることがよくわかる。