同博士が率いる研究チームは、1905年以降の恐竜に関する研究資料を収集。その膨大なデータベースを2種類の体重推定法を用いて分析した。
まず一つ目の方法は、発見された恐竜の骨の大きさを現代の脊椎動物の骨と比較することで、恐竜の手足や他の部位の大きさや体重を導き出す手法。2つ目の方法は、3次元の復元データを作成することで恐竜の体重を大まかに推定するというもの。
研究者らによると、この「二重」のアプローチは恐竜の体重を「測定する」最も良い方法であり、今日では類似の生物が存在しない絶滅した動物の体重値をより正確に評価できるという。
研究者らはこの2つの方法により、成体のティラノサウルスの体重は約7トンだったと推定している。しかし、人間の成人でも体重に個人差があることから、成体のティラノサウルスの体重は5〜10トンであったと推測している。また、ティラノサウルスにも個体差があることは、古生物学者らの調査で明らかになっている。