ザハロワ報道官は、独がロシア最高検察庁が8月27日に送付した照会に未だに回答していないと指摘し、「あなたが強制する『早急』とは一体何なのですか?」と問うている。
ザハロワ長官は独が捜査過程に故意にブレーキをかけている可能性もありうると指摘している。
9月6日、マース独外相はロシアに対し、アレクセイ・ナワリヌイ氏の事件を捜査するよう呼び掛け、その中でロシア政府が事件に関与したことを示す多くの証拠があると指摘していた。
マース独外相は「ロシア側がナワリヌイ氏に対する犯罪の捜査に参加しないのではあれば、事件に国家が関与していることを示す証拠がさらに増えることになる」と述べている。
アレクセイ・ナワリヌイ氏に何が起こったのか
野党党首のナワリヌイ氏は8月20日にトムスク(西シベリア)からモスクワに向かう途中の飛行機内で体調が悪化。飛行機はオムスク市に緊急着陸し、同氏は病院に搬送された。その後直ちに人工的昏睡状態に置かれ、現在もその状態が続いている。当初44時間はオムスク市の病院で処置が施され、体調悪化から2日後にドイツ「シャリテ」病院に移送された。独の医師らはナワリヌイ氏の体調悪化の原因はアセチルコリンエステラーゼ阻害剤によるものと断定。一方、オムスクの医師らは中毒について言及していない。ナワリヌイ氏陣営は、同氏の社会的活動を理由にロシア当局が殺害を試みたと非難している。
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