宇宙船は9月4日、再利用可能な宇宙船の技術実験を目的に、有人軌道ローンチ・ヴィーグル「長征2号F」により酒泉衛星発射センターから打ち上げられ、2日後には無事、地球に帰還した。
先に宇宙政策研究所のイワン・モイセーエフ所長は、リアノーボスチ通信の取材に対し、今回の宇宙船打ち上げについて、公開情報が非常に乏しいものの、中国は米国の軍事用無人シャトルX-37Bに類似した宇宙船を発射した可能性があると指摘していた。
今回の実験ついて米軍は、放出された宇宙船が国際識別符号2020-063Аの番号46389で、軌道傾斜50.2度、332キロから348キロの高度で観測されたと伝えている。
一方、ランブルック氏はツイッターで、「わたしの分析によれば、未確認物体は、グリニッジ標準時の9月5日22時25分ごろ(日本時間9月6日午前7時25分)に、着陸まで残すところ2周回ほどというところで、試験機から放出された」と記している。
Interesting! A new object (2020-063G, nr 46395) has been catalogued, in a 332 x 348 km orbit. My analysis suggests it was ejected from China's experimental spacecraft near 22:25 UT on the 5th, about two revolutions before landing.
— Dr Marco Langbroek (@Marco_Langbroek) September 6, 2020
(HT to @planet4589 for noting the extra object)
米国の宇宙往還機X-37Bは、ボーイング社が開発したもの。2010年から5回にわたり、軌道上で米空軍の実験を行うため、225日から780日までの期間で飛行を行っているが、その詳細は極秘扱いとなっている。
X-37Bが最後に打ち上げられたのは2019年10月で、その際は3つの衛星を軌道で放出した。用途はいずれも不明とされている。
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