この研究は、科学誌「サイエンス・アドバンシス」に掲載されている。
研究者らによると、後期更新世(約12万6000年前)以降、少なくとも哺乳類351種が絶滅しており、そのうちの80種は1500年以降の調査で明らかになっているが、その他の種は化石などの記録からしかわかっていない。
研究者らは今回、現代における哺乳類の絶滅率が後期更新世初期の約1700倍との結論を発表した。このペースは、後期更新世以降に絶滅した哺乳類351種がわずか810年間で絶滅するスピードに相当する。
このことから研究者らは、今後80年間に哺乳類が何種類絶滅するかの予測はあまり重要ではないと示している。研究者らによると、哺乳類への脅威は2100年までに劇的に増大し、502種から610種が消滅する。アフリカ、米大陸、ユーラシア大陸でほとんどの哺乳類が絶滅することになるという。
論文では、現代に絶滅する哺乳類のうち96% が気候変動や氷河期サイクルよりも人間の活動の悪影響を蒙った結 果、姿を消すことが指摘されている。
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