10日のル・モンド紙には、アレクシエーヴィチ氏に加え、ベラルーシ・ジャーナリスト協会のアンドレイ・バストネツ会長と非政府系組織「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)のクリストフ・ドロワール事務局長による連名の記事が掲載された。記事の中でアレクシエーヴィチ氏は国連総会に対し、「ジャーナリストに対する迫害の実態を確認する」目的で視察団を派遣するよう要請した。
Svetlana Alexievich, a Belarusian winner of the Nobel Prize in literature, appeals to United Nations to send observation mission to Belarus due to continuing violence.https://t.co/vsObnJWKpX#belarus2020 #belarus #supportbelarus #freedombelarus #stopdictatorship #freedom
— Belarus Elections 2020 (@2020Belarus) September 11, 2020
さらにアレクシエーヴィチ氏は欧州安全保障協力機構(OSCE)に対し、ベラルーシ危機の調停に向けた仲裁を進める中で、報道の自由をベラルーシ政府に義務付けるよう求めた。
調整協議会の理事らはいずれも国外に逃れたか、または逮捕されており、ベラルーシ国内で活動を続ける理事はアレクシエーヴィチのみとなっている。そこで欧州の外交官らはミンスクにあるアレクシエーヴィチ氏の自宅を訪問し、調整協議会が進める活動の目的、および手段について、いずれも憲法に基づいた合法的なものであるとし、追い詰められたノーベル賞作家に連帯の意思を表明した。
"EU diplomats have started keeping a round-the-clock guard at the home of Svetlana Alexievich". Very glad to see this, it would be good to also see Western European countries there. https://t.co/FpudIhZnGl
— Benjamin Haddad (@benjaminhaddad) September 9, 2020
先にベラルーシ最高検察は調整協議会が進める活動は権力簒奪の試みであるとし、刑事事件として捜査を開始した。調整協議会のメンバーはいずれも国外に逃亡したか、あるいは当局に拘束されて尋問を受けている。
なお、アレクシエーヴィチ氏の自宅に不審者らが押し入ろうとした事件が起こったことから、現在はジャーナリストらが氏の自宅警備にあたっている。
中央選挙委員会がベラルーシでの大統領選挙でアレクサンドル・ルカシェンコ氏が大統領に選出されたことを発表した後、国内では大規模な抗議行動がはじまった。行動参加者たちは公正な選挙の実施を要求し、警官と抗議行動者との衝突が撮影された動画がロシアや他国で大きな反響を呼んだ。