同基金のドミトリエフ総裁は予定を上回る被験者の応募が進んだ理由について、次のように語っている。
「人数がスピーディーに集まったのは、ロシア製ワクチンがベースにし、様々な国の専門家らが何度も実験を行ってきた人間のアデノウイルスベクターを用いたプラットフォームの安全性、有効性をボランティアが理解したからです。250回を超える臨床試験が行われ、人間のアデノウイルスをベースにしたワクチン、薬剤の安全性を確証する発表も世界に75件以上も表されました。専門家らによって、人間のアデノウイルスベクターのプラットフォームが深刻な副作用を引き起こさないことが証明されたのです。」
ドミトリエフ総裁は、ガマレヤ国立疫学微生物研究センターのワクチン開発者の選んだプラットフォームについて、発ガン効果と生殖機能への影響の長期的研究が欠如している、チンパンジーのアデノウイルスやメッセンジャーRNA(mRNA)をベースとした新しいベクターワクチン技術に比べると有益な点で異なると指摘している。
メッセンジャーRNA技術(長期的研究が進んでいない)を使用している米ファイザー社、米モデルナ社はワクチンの第3相試験の実施のためのボランティアの募集を4月末と7月末にかけているにも拘らず、必要な3万人の被験者を未だに集めることができていない。
チンパンジーのアデノウイルスをベースにしたベクターワクチンを開発したアストラゼネカ社は2か月で3万人の被験者を集めようと計画している。
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