韓国海洋水産省の漁業指導管理団に所属する男性(47)が今月21日、南北境界水域付近で漁業指導船に乗って業務中に行方不明になった。男性が昼食時間に姿を現さなかったため、他の船員が行方不明であることを通報した。船内で男性の靴が見つかったという。
聯合ニュースによると、男性は北朝鮮入りを試みて海に飛び込み、北朝鮮海域に入った可能性がある。9月22日15時30分頃、北朝鮮の水産事業所の船舶が、ライフジャケットを着て浮遊物に乗っている男性を発見した。防毒マスクや防護服を着用した北朝鮮側の船員が一定の距離を保ちながら男性に事情を聴いたとみられるという。その後、「北朝鮮軍」が男性を海上で射殺、その後、男性の遺体を燃やしたとされる。
殺害の動機とは?
聯合ニュースは軍関係者を引用し、「銃撃前に上層部の指示があったとみられる」と報じており、新型コロナウイルスの防疫措置の一環だったと指摘している。
韓国軍は23日、国連軍司令部(UNC)を通じて北朝鮮に通知文を送り、行方不明の男性に関する情報を求めたが、返信はないという。
南北軍事ホットラインと南北間の通信連絡線は、韓国の団体による北朝鮮の体制を批判するビラ散布によって南北関係が悪化したため6月に遮断され、北朝鮮との連絡手段は他にない。
韓国は24日、国家安全保障会議の特別会合を開いて状況を協議する。
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