スペイン・バルセロナのある病院の医師たちは、入院中に測定した新型コロナウイルス患者の血中亜鉛濃度が新型コロナウイルス感染症の経過とどのように関連しているかを調査した。
死亡した患者の入院時の血中亜鉛濃度は、回復者の血中亜鉛濃度を大きく下回っていた(平均で血液1デシリットル当たり43マイクログラムに対して血液1デシリットル当たり63マイクログラム)。
興味深いのは、症状が急激に悪化した時期に血中亜鉛濃度が高かった患者は、免疫系の活動性を表す指標がより低かったことだ。ご存知のように、多くの場合、新型コロナウイルスによる死亡は免疫系の活動性の異常な高まりによって引き起こされる。
血漿中の亜鉛濃度が1マイクログラム高まる毎に新型コロナによる死亡リスクが7%減少するという。また血中亜鉛濃度が1デシリットルあたり50マイクログラム未満の患者は、亜鉛濃度がより高い患者よりも死亡リスクが2.3倍高かった。
亜鉛はどのような食品に含まれているのか?
亜鉛の1日の推奨摂取量は、男性が11mg、女性が8mg。調理された牡蠣100グラムには78.6mgの亜鉛が含まれている(1日の摂取基準の5倍以上)。また亜鉛はロブスターや蟹の身にも含まれている。
亜鉛は小麦ふすま(100グラム当たり7.27 mg)、松の実(100グラム当たり6.45 mg)、牛肉(100グラム当たり3.24 mg)などにも含まれている。
新型コロナウイルス
中国当局は12月末、 武漢市で原因不明の肺炎が発生したと発表した。 最初の患者たちは海鮮市場に出入りしていた。
専門家らは、 暫定的に新型コロナウイルスが疾患の原因と判断した。
中国に続き、イタリア、米国、スペインで、特に多く感染が広がっている。
世界保健機関(WHO)は3月11日、新型コロナウイルスの拡大はパンデミックとなったことを明らかにした。
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