英国外務省と英国国家サイバーセキュリティセンターは、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)のロシア人ハッカーが、大会主催者やそのスポンサー、物流会社を対象とした「サイバー偵察作戦」を行ったと主張している。これはコンピューターシステムを破壊し、大会の実行を妨害するために行われたとされている。
ロシア側は以前、サイバー攻撃を組織したという西側諸国の非難を繰り返し否定していた。
橋本オリンピック・パラリンピック担当大臣は、「東京大会などをねらったサイバー攻撃に関する情報があったことは承知をしている。海外との情報共有を進めながら、関係省庁をはじめ関係組織が一丸となって、大会の成功に向けてサイバーセキュリティー対策を推進していきたい。事柄の性質上、詳細についてはコメントできない」と述べた。
また、加藤官房長官は「英国政府による発表は承知している。サイバー事案には、重大な関心を持って情報収集、分析に努めている。個別事案の情報やその内容の分析は、事柄の性質上、コメントは避けたいと思うが、民主主義の基盤を揺るがしかねない悪意あるサイバー攻撃は看過できない」と語った。
先に、米司法省はロシア連邦軍参謀本部情報総局の6人のロシア人が2017年にコンピューターウイルス「NotPetya」の拡散に関与したとして、全員をハッカー行為で起訴したと伝えられていた。
関連ニュース