先日、ロシアの新型極超音速ミサイル「ツィルコン」が間もなく潜水艦に搭載されることが明らかにされた。ナショナル・インテレスト誌によれば、ツィルコンは空中発射だけでなく、海の水中からでも発射が可能と戦略的に大きく優越しており、ロシアの極超音速の可能性を多様化する存在だ。
極超音速ミサイル なにが危険なのか
極超音速ミサイルはそれ自体が高性能の操縦性を誇るため、これを回避するマヌーバは極めて難しい。極超音速ミサイルを別種のミサイルで撃ち落とそうというのは弾を弾で撃墜することに等しい。通常、ミサイル防衛システムが迎撃の対象としているものは具体的な脅威であり、秒速3キロで飛びまわる極超音速兵器はその範疇には入らないことがことを一層複雑化させている。
この他、極超音速ミサイルはその標的が地上であれ、海上であれ、あまりに高速に撃ち落とすために潜水艦には発射する暇さえ与えられない。他に負けない速度と標的への近さが相まって敵は反応する間もないからだ。
米国はロシアに遅れたか?
極超音速兵器では米国はロシアに遅れをとっており、これについては米国防総省マイケル・グリフィン次官(研究開発担当)も今までに何度も言及してきた。
「今日、我われはロシア、中国に対して相応の危険を創設するシステムを有しておらず、これらのシステムから防衛できる手段もない。むこうがこうした武器でかかってこようとする場合、我々は極めて都合の悪い状況におかれる。我々としては追いつくしかない。」
調査局の報告書には次のように書かれている。
「米空軍は『ロッキード・マーティン』社と極超音速航空機の開発に取り組んでおり、国防高等研究計画局(DARPA)と米国防総省の開発者はそれにふさわしいエンジンを製造している。2010年から2011年の間は開発作業は一時停止されたていたが、このアプローチは方向性としては正しい。まだ遅くはないことを期待したい。」
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