シャリテ医科大学の研究員らはフリードリヒ・レフラー研究所のスタッフらと共同研究を実施した。研究者らは、若い女性患者と彼女のペットのネズミにウイルス感染を確認した。
感染が確認されたペットのネズミはおそらく国外から輸入されたと考えられる。患者に急性腎機能障害の症状が現れた後、数日間の入院と集中治療が必要となった。血液検査からソウルウイルスの感染が考えられるとの診断が下された。
研究者らは、ペットのネズミから病原体が発見されたということは、世界のあらゆる国でこの動物が流通されていることから、ウイルスの感染が広まっているおそれがあると指摘する。
世界保健機関(WHO)のデータによれば、ソウルウイルスは、ネズミから人へ感染するハンタウイルスの1種であるという。重症化した場合、患者には出血と腎症候群が認められる。また感染は無症状で経過するおそれがある。ソウルウイルスによる感染は人から人へ広がることはなく、また、この感染症には効果的な治療は存在しない。
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