バイオマテリアルの採取の際にはロボットコンプレクスの2つのマニピュレーターが使用される。その1つは塗抹サンプルを直接採取し、もう1つはバイオマテリアルを試験管におさめる。マニピュレーターは研究員が操作するが、パーテーションで隔てられていることから患者と接触することはない。
ロシアの研究者らによる開発のもう1つのメリットは、ロボットコンプレクスを車に配置し、空港や遠隔地での迅速な検査の実施に活用することができる点にある。車では一度にいくつかのブースが設置でき、各患者の使用後の消毒時間を含め、1回の分析にかかる時間は1分半から3分程度となる。
開発者によれば、彼らが製造したロボットには自己学習能力があり、サンプルを1000回採取した後には、研究員の操作なしで自動的に塗抹サンプルを収集することができる。
研究者らは、3~4ヵ月の間に同コンプレクスは検査結果の分析用機器が装備されて完成となると強調した。その際、分析時間は40分未満となる。