リャブコフ外務次官は本条約をおいて、中距離ミサイル縮小を約した条約は存在しないことに注意を喚起し、条約失効後の時期に軍拡競争を回避するためのあらゆる尽力を行う必要性を訴えた。
リャブコフ次官はさらに、ロシアは中距離ミサイルを米国の同様のシステムが出現しない地域には配備しないことを約束したことを指摘し、「我々は米国とその同盟国に対して同様のモラトリアムの宣言を行うよう呼び掛ける」と語った。
8月末、ポンペオ米国務長官は中距離ミサイル製造の構えを明らかにしている。
1987年、当時のソ連と米国は射程距離500キロから5500キロの巡航ミサイル、弾道ミサイルの実験を禁じる中距離核戦力全廃条約に調印したが、条約は2019年8月2日に正式に停止。最初に一方的に条約を破棄した米国はその理由として、あたかもロシアがこれに違反したためだとしていたものの、その後、中国のミサイルプログラムが迅速な開発を遂げているためだと別の理由を提示している。