2021年にもロシアで量産、運用が開始されるS500は、秒速6.5キロの弾道ミサイルの弾頭最大10個までを同時に発見し、迎撃することができるとスーチュー氏は指摘している。さらに、航空機、ヘリコプター、無人飛行体、ミサイルなど、異なるタイプの目標物を同時に攻撃するため、複数のレーダーシステムが備えられている。
スーチュー氏によれば、S500は改良型のレーダーが採用されていることから、反応速度は、先行機のS400「トリウームフ」よりも6秒短く、最大射程は600キロまで拡大されている。
ナショナル・インタレスト誌は、S500はすでに実験で良好な結果を出したと指摘している。それによれば、現在、世界に配備されているミサイルシステムの距離を80キロ上回る481キロの距離にある目標物を撃ち落とした。
またスーチュー氏は論文の中で、S500は衛星や宇宙船だけでなく、無人の最新鋭ステルス戦闘機F35にも効果的に対処すると付け加えている。